”好奇心集団sujaku”のリーダーの玉妃(たまき)でございます。
このブログは、かつて私が大学・大学院で実際に書いた小論文を少しブログ風に改定してご紹介しようと思います。
なぜこのような記事を書くのか?
今になって、自分で再編集する学びなおしが・・頭の整理にものすごく役に立っていて、リアル仕事やブログ活動に良い影響を与えているからなのです。
まあ、はっきり言いまして自分が単純に楽しいだけなんです(すみません・・・・笑)
教養というほどでもないのですが、ユーザーの皆様、おもしろおかしく読んでいただけましたら幸いです・・・
目次
・「ニクソンショック」と呼ばれるくらい世界を驚愕させた中国訪問
・ニクソン夫妻、さっそうとふたりで飛行機のタラップから降りる!?
・クリントン夫妻の中国訪問は、テレビを意識した演出をしていた!?
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「ニクソンショック」と呼ばれるくらい世界を驚愕させた中国訪問
リチャード・ミルハウス・ニクソン(Richard Milhous Nixon、1913年1月9日 – 1994年4月22日)
アメリカ合衆国の政治家。ドワイト・D・アイゼンハワー政権で第36代アメリカ合衆国副大統領、第37代アメリカ合衆国大統領などを歴任 |
ニクソン大統領が中国を訪問したのは1972年。まだ、公式に中国と国交していない時ですね。米中の国交正常化はいつだったかと言いますと、7年後の1979年、カーター大統領期に樹立したわけであります。
ではなぜ、国交正常化していない中国にニクソン大統領が訪問したのか?
ニクソンは、当時ベトナムを支援していた中国に接近して、和平の道を探るためにベトナム戦争の終結を考えていました。また、中国と対立しているソ連を牽制することができる、つまり米ソの二極対立の時代を終わらせることで、世界の安定を図りたいと思っていたのです。ニクソンの中国訪問は、前年度から水面下で周到に準備がおこなわれていましたが、突然「中国に行く」と発表し、かの有名な「ニクソンショック」と呼ばれる所以になったのです。
それほど有名な出来事ですから、テレビ中継がものすごかったのです。
どれくらいすごかったのか?
ニクソンの中国訪問は、全ての外交日程をアメリカのニュース番組の時間に実況中継できるように調整され、多数の人材と機材がテレビ中継のために中国に送られたという周到に準備された報道体制であったのです。
ニクソン夫妻、さっそうとふたりで飛行機のタラップから降りる!?
そして、ニクソン夫妻が中国に到着し、飛行機のタラップから降りてくる夫妻の映像をクローズアップ。そして、その場面ばかりがテレビ画面に映し出されたのであります。
しかし、この時、大統領補佐官が飛行機の出入り口で他の人々がタラップに出るのを防ぎ、テレビ画面でニクソン夫妻以外が映らないよう意図的な演出の場面があったということを回顧しています。
一方で、ニクソンと中国指導者層である毛沢東や周恩来と歓談の場面では、台湾の取り扱いを巡る厳しい対立がありました。このような影の部分や詳細は画面に映ることがなかったのです。なぜなら、それを映すまいとする意図が働いているのと、そうした画面は映像になりにくいという理由もあったからです。
したがって、米中友好とそれを達成したニクソンのみがテレビ画面を占拠し続けていました。そのため、多くの視聴者には米中関係を友好にした、つまり成果を上げるニクソンという意識を根付けることになったのです。テレビってすごいですね。
それ以降、アメリカ大統領の中国訪問に際して同行した報道関係者は、ニクソン87人、フォード170人、レーガン260人、クリントン375人と増えていき、周到に準備された一大テレビショーとなったのは言うまでもありません・・・
クリントン夫妻の中国訪問は、テレビを意識した演出をしていた!?
ウィリアム・ジェファーソン・クリントン ( William Jefferson Clinton 、 1946年 8月19日 – )
アメリカ合衆国 の 政治家 。. 第50代アーカンソー州司法長官、第40代及び第42代 アーカンソー州知事 、第42代 アメリカ合衆国大統領 を歴任
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ヒラリー・ロダム・クリントン(英語: Hillary Rodham Clinton, 1947年10月26日 – ) アメリカ合衆国の政治家・弁護士。第67代国務長官・上院議員を歴任。第42代アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンの妻であり、1993年1月20日から2001年1月20日までアメリカ合衆国のファーストレディ 2016年アメリカ合衆国大統領選挙において、トランプ大統領に敗れたのであるが、アメリカ史上初めて主要政党の指名大統領候補となった女性 |
1998年、中国を公式に訪問したクリントンの場合も、手をつないだ夫妻がタラップから降りてきた場面をものすごくクローズアップされ、夫人(トランプ大統領に選挙で敗れたあのヒラリー・クリントン)はブルーの服を身にまとっていました。ブルーはテレビ映りの良い色で、その色はまさしく大統領専用機の貫く線と同じ色という、なんとも偶然とはは思えない、必然と言いますか・・・
また中国の西安のを訪れた際には、その風景の中に溶け込むという美しい映像・・・全てがテレビを意識した計算ずくの演出でたいへん素晴らしいものであったらしい。
テレビによる演出が、全ての大統領選挙の勝利に結びついたわけではありませんが、ニクソンのテレビ利用の手法をその後の大統領、大統領候補が踏襲してきたのであります。
そして、ニクソンによる中国訪問は、テレビ映像の力もあってか見事!のちに大統領選の再選を果たしました。
テレビの力って偉大・・・
テレビの光と影
このように、テレビはニクソンの中国訪問において一役買ったがゆえ、彼の中国訪問を語る際には演出とみられる映像から視聴者は逃れられないんでしょうね。映像の場面には出てこない、意図的な演出のコントロールが少なからずあり得ることを頭の片隅に準備しておく必要があるのでは・・・
そして、影の部分や詳細は画面に映ることがないといった、テレビは真実を部分的に伝えるため、一部分が全体であるかのような幻想を生み出していることを認識する必要があるんでしょうね。
テレビは全く嘘をついているわけではないのですが、全て真実を語っているわけでもないのですね・・・(笑)
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